受験が終わり親子ともどもほっこり。
「合格してよかった!」と本音を漏らした雄祐の
笑顔が、全てを物語っているようだった。

妻が亡くなりいきなり3人の子育てが始まった。
子どもは好きだったけど、好きだけでは子育て出来なかった。
「一人だったら楽なのに」と言われることも
「一人を育てたことないから、いきなり3人の子育てだから」

反抗期がなかった蔵馬。それはお父さんに迷惑をかけない為だった。
しかし雄祐はそんなのお構いなし。年々ひどくなる。自分の気持ちを
はっきり口にする。
ママ友に相談すると「反抗期あるほうがいいですよ。ない方が後々怖いですよ」と。
向き合い方がわからない。全てにおいて首を縦にしない。全部横に向く。

ママ友は「私たち母親ですが、息子は異性。何を考えているのかわかりません」と
相談を受けたこともあった。少しは気持ちはわかるが理解出来ないことも多くあった。

一つ理解していたことは自分でやる気のスイッチを入れる。小学校の5年の時に見せてくれた。
キャリアを捨て専業主夫をしていたころ。何故か勉強をするようになった。
「おとうさん、通知表によくできるが5つあれば何でも買ってくれる?」
「いいよ」と言いながらも、通知表にできるはあるけど、よくできるは今まで一つもない
それがなんと11個もよくできるがあった。これには驚愕。スイッチを入れた雄祐!!
翌日学校に電話すると担任が
「失礼ですが、お父さんが会社を辞められてから雄祐くん落ち着き、安心感がもてたようです。
それが勉強に現れてます」と。「キャリア捨て傍にいて正解と思った」

そんな雄祐を信じるしかなかった。
「勉強しなさい!」と言ったところで逆効果。
テストの結果も見ないし、学校での様子も自分で報告する以外聴かない。
ママ友には
「今更ガミガミ言いません。自分で決めた道を進みます。それをサポートします。
子どもを信じるしかないんです!親は安全な道をと伝えますが横に向いてしまいます。
横向いたまま進んでもいいと思いました。子どもにも価値観あるので」
「そこまで子どもを信じられない」とも言われた。それぞれの形だから正解はない。

高校受験という関門を突破。まだまだ反抗期は続くが、上手く向き合いながら
子育ては続く。


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