雄祐が20歳になった。嬉しい反面、親離れが加速しているので少し
寂しい気持ちになる。普通のおとうさんなら感じられない想いである。

妻が亡くなり、死亡保険を受取った。生命保険の契約時に「どうせ私が
先に逝くから」と言うと妻は笑いながら契約書にサインをした。がん発症
から12日後に天国に逝ったので何の準備もしていない。形見がなかった。
身に着けるのもが本当になかった。と言うか整理もしたくなかった。5年後、
仕事を辞め時間ができたのでゆっくり探すと色々と出てきた。
しかし身に着けるものはほとんどなかった。

死亡保険で子どもたちに時計を購入した。私が好きなブランドでとんでも
なく高い時計ではない。購入するときは先輩に相談した。「生命保険が入金
されたのですが使ってしまいそうなので、息子たち3人に時計を購入しよう
と思います。新品で渡すのではなく、息子たちが20歳になるまで交互に私が
はめる。20歳になると渡そうと思います」。「それはいいと思うよ。奥さん
の死亡保険で購入しおとうさんが毎日順番でつける。20歳になると渡す。
子ども達にとっては両親からの形見でありお守りになると思う」。

長男は社会人になった時に渡した。雄祐は昨日時計を渡し「おとうさんつけな
いから毎日つけなさい」と言って渡した。残るは孝太の時計だけ。毎日つける
ので親を思い出すだろう。

とりあえず一区切り。大学生活も2年が経過。勉強が嫌いだったのに課題提出
で毎日勉強をする雄祐。20歳の誕生日おめでとう。



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