三男は優しすぎる

「寒い、おとうさん寒いね」と言って起きてきた孝太。
全然気合が入っていない。毎朝7:45に起きる。
「部活している時は7:00に起きていたのに？」
「・・・」

部活をしないとこんなにダラダラになるの？雄祐はそうでもなかったのに。
自転車部の先生からはまだ勧誘を受けている。
「どうするの？」
「自転車部には入部しないて」


野球部のユニホーム一式に練習着はどうする？
「ヘルメットは？」
「先輩のヘルメットが潰れたからオレの貸している」
「え？返却してもらってよ。買ってもらって。だって新品でしょ。売れば
自分のおこずかいにすればいいよ」
先輩にLINEをする。
「ヘルメット〇〇〇円で購入してくだいよ」
「了解」と返信があり1か月が経過。

「ヘルメットはどうなったの？」
「他の先輩からもらったと言われた」
「え？何処にあるの？」
「部活のグランドかな？」
「先輩は孝太のを使用していて返却しないの？ありがとうと言って返却しないの？」
「・・・」
「全てお金だからね」

雄祐ならば、完全に売って帰ってくる。孝太は出来ない。自分の新品を使用された
上、返却もしてもらえない。野球部にはお世話になったがこの先輩NGだわ！！

「何に使うの？」
「原付のヘルメットにでも出来るよ」
「マークは？」
「消せばいいんじゃないの？」

三男は優しすぎるよ！！




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